つよく やさしく かしこい子に育て!

SAPIXから難関中高一貫校に進学した1男1女の子育て回想録

天体の動きは地球儀を使って教えよう

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こんにちは、かほこです。

前回は秋分の日の昼と夜の長さを、息子と一緒に調べてみた話を書きました。

そして、思い出しました。
娘は、理科の天体系が(も?)弱かったことを(笑)


天体を客観的にイメージすることができなかった娘

サピックスの理科の勉強の中で、地学分野の「太陽や月の動き」は、特に娘が苦手だったところです。


幼い頃から宇宙が好きで天体が得意な子は、男の子に多いような気がします。

うちの息子もそのタイプで、地球と太陽、月や星の動きについても、彼は塾の授業とテキストだけですんなり理解できていました。


一方、娘はテキストの紙面と黒板だけでは実際の天体の動きをイメージするのが難しかったようで、4年で最初に学習した時のマンスリーテスト、ズタボロでした…(;∀;)


地球儀の意外な使い方

子どもは…というより私たち大人も、普段は太陽が東から昇って西に沈んでいく、動いているのは太陽という感覚で、実際には地球の方が動いている、ということをイメージするのはなかなか難しいものです。


太陽と地球、また地球との月の動きを娘に説明する時には、よく私は地球儀を使いました。


我が家のリビングには、テレビの横に26cmサイズの地球儀がいつも置いてあります。

息子が2年生くらいの時に、欲しいと言い出して買ったものですが、テレビで外国の地名などが出てきた時にすぐにどこにあるのか調べられるように、子ども部屋ではなく、今でもここが定位置となっています。

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地球の自転にともなう昼と夜、を説明する

まず、地球儀上の日本の位置に付箋などを貼って印をつけ、自分が今どこにいるのかを確認させます。


そして、地球儀をクルっと左回りに回転させて、1日に1回、こうして地球が自転している、ということを見せてやります。


その後、近くに太陽に見立てたサッカーボールを置いて、そちらから日光が当たることをイメージさせます。


日本にいる自分の所から太陽が見えるようになる瞬間が日の出で、1日のうちに光が当たる昼間と、光が当たらない夜があり、毎日それを繰り返しているということが理解できると思います。


地球は西から東に自転しているけれど、普段は自分が動いていることは自覚していないので、太陽が東から登って西に沈んでいくように見えているのだ、ということや、
東にある地点の方が先に日が昇り、日が沈むことなどを理解させます。


地球の公転と季節の関係を理解させる

そして、次に地球の公転を説明します。

地球儀を持って自転させながら、サッカーボール(太陽)の周りを移動させるのです。

まずは冬至と夏至の時に、その後に春分と秋分の時に、太陽に対して地軸がどのように傾いているのかを見せてやります。

地軸が傾いていることで、夏至、秋分、冬至、春分の日に、それぞれ太陽のあたる時間が季節によって変わることが理解しやすくなると思います。

テキストに載っている、太陽と地球を真横から見た図、あと北極側(真上)から見下ろした図、太陽の通り道や方角を問う問題でよく見る半天球の絵などとも、照らし合わせながら丁寧に説明します。


太陽の南中高度と緯度の関係を説明するためには、地球儀の表面に定規を当てて、それを地平線の角度に見立てて、図に書いたりしながら、夏に南中高度が大きくなることを理解させました。

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サピックスでは同じ単元を何度も学ぶ

サピックスの理科の授業の中で「天体の動き」は4年生の秋頃に初めて出てきます。

そして、再度、新5年の春期講習で太陽と地球の動き、1学期には月の動きが出てきて、より深く時間をかけて学習します。

サピックスのカリキュラムは、忘れたころに同じ単元をまた繰り返して定着させるというスパイラル方式を採用しているので、この後も、5年生の冬と6年生の前期の総復習でもやりますが、もうここではざっと復習する感じです。

できれば4年生の秋に一度きちんと理解させて、5年の授業の後にももう一度、基本的な天体の動きをしっかりと確認して、苦手意識を取り除いておきたいところです。

天体の動きに限らず、以前出てきた時に苦手だと思われた単元は、次に同じ分野を勉強する前に、以前に同じ単元をやった時のテキストを見直して、軽くおさらいして思い出させておくと良いと思います…

というより、実際にサピックスの理科の先生に推奨されましたので、できる限り娘にはやらせていました。


理科は丸暗記すればよい科目ではない

サピックスのテスト(もちろん入試も)は、例えば、地球の「公転」とか「自転」という言葉の意味や「月の満ち欠けの周期」などをきちんと覚えていたとしても、それだけでは解けません。

単に知識を問う問題ではなく、観察する人がいる場所から「どちらの方角の空にどのように見えるのか」、また何か条件が変わった時にはどうなるのか、などを具体的にイメージできないと解けない問題が出ます。

また、例えば「月の満ち欠けの周期は29.5日」という知識も、それ自体の数字を答えさせるわけではなく、設問の条件を整理したうえで、それを使って計算できなければダメなのです。

私も子ども達の受験勉強に関わるまでは、理科は暗記がものをいう科目だと思っていましたが、実は、他のどの教科よりも、身のまわりに起きている現象を観察したり、自らそのしくみを考えたりする力を問われるのだと、実感しました。


学校の授業を無駄にしない

子どもの観察力や自分で考える力を育てるには、小学校で行う理科の実験や、植物の栽培、自然観察などの授業も実はとても有意義で、学校の授業を馬鹿にしていてはいけないのです。

塾では、実際に五感を使って実験したり観察したりする授業はできませんので、サピックスの先生にも、理科は特に学校の授業も大切にするようにと言われました。


親がするべき、苦手単元の見極めとフォロー

苦手単元の見極め方は、とてもシンプルです。

サピックスの平常授業では、授業の一番初めに「デイリーチェック」という小テストをします。

これは、前の週の授業で学習したことが出題範囲となっている確認テストで、前回の授業内容をしっかり復習してあるかどうか、きちんと定着できているかどうかを見るテストです。

子どもが塾で勉強している内容を、親が毎回のテキストに全て目を通してやるのは、とても大変です。

高学年になって本人が自分で分からないところの判断と対策ができるようになるまでは、親は、このデイリーチェックを確認して、できなかったところを、本人と一緒に確認して前週のテキストを見ながらフォローしてやれば良いのです。

そして、間違いが多かった単元は、「年間学習法」のカリキュラム表に印(または点数)をつけるなどしておき、次に出てくる時にも注意してフォローするようにします。

そのためにも、過去のテキストは授業と月末のテスト(マンスリーテストと復習テスト)が終わっても、番号順に整理して必要な時にはすぐに取り出せるようにしておくことをお勧めします。

デイリーチェックの点数は、サピックスの先生方も、生徒全員の分をすべて記録して管理しているようです。


テストは点数よりも「間違えたところ」に注目

月ごとに実施する「マンスリーテスト」と「復習テスト」で間違えたところも、必ず子どもと一緒に確認して、どうして間違えたのかを聞きながら解き直します。

定着していない知識や、理解できていないものは、必ずテキストの該当個所に戻って見直して、クリアにしておきます。

なんて、偉そうに書いていますが、うちの娘は、興味のない分野は一緒にやってもなかなか覚えてくれず…(-_-)

デイリーチェックで間違えて一緒に解き直したにも関わらず、復習テストでも出来なかった…
みたいなことも多々あるので、私もついついイラっとして
この間、一緒にやったのに、どうしてよ!!
と、雷を落とすこともしばしばでした…(-_-)

それでも、そんな娘が最後までなんとか真ん中あたりのクラスにいられて、難関校とされる学校に合格できたのは、テストの間違い直しをやらせていたからだと思います。

徹底した復習主義

サピックスの授業は、とにかく復習に重きをおいています。

初めて新しいことを学ぶ喜びや新鮮さを大切にしたいから、と、「予習は絶対にしないでください。」とも言われます。

その代わり、授業で習ったことはしっかり復習をして、前回の授業の内容をきちんと理解できているか、理解できていないのはどこなのかをきちんと把握して、必ず直しをさせてください、と言われます。

特に5年時の1年間には、(社会の歴史と公民以外の)中学受験に必要な知識のほぼすべてをインプットしなければいけないので覚えるべき知識は膨大です。

授業もかなり速いスピードで進んでいきます。

4~5年生のうちは、1回ごとの小テストの間違い直し、細かいことですし毎回で大変ですが、親がここのフォローをすることが、やはり一番大事だったと思います。

(うちの娘の場合は、6年生になってからも母のフォローがかなり必要でしたが…)

サピックスは親が大変だと言われる所以は、こういうところにあるのかもしれません。


私も、もっと丁寧に見てやればよかった、という自戒も込めて…
後に続く皆さんにエールを送ります。


頑張れ、小さな受験生たち!
そして、お母さんたちも!


最後までお読みくださり、ありがとうございました。